2009年8月1日土曜日

柳ヶ浦高野球部バス横転死亡事故を考える 2009.07.13

これは、 2009.07.13に書いたものを転記したものです。

また痛ましい事故が起きてしまった。

全国高校野球選手権の大分県予選の開会式に向かっていた、私立柳ヶ浦高校(大分県宇佐市)の野球部員ら47人が乗った大型バスが横転し、生徒1人が死亡、部員42人が重軽傷を負った。同校教諭で野球部副部長の不破大樹容疑者(26)は、自動車運転過失致傷容疑で現行犯逮捕された。

横転事故を起こした不破さんの責任は大きいとは思うが、本来の野球部副部長としての仕事ではない「バス運転」での過失には、同情を感じる点もある。どうしてスピードを出し過ぎていたんだろう。

26歳という若さのために、思わずスピードを出してしまったとしたら、残念ながらその過失は大きいと思うが、もし道に不慣れだったり、開会式の時間を気にして、3年生の乗ったもう1台のバスに追いつこうとして、スピードを出し過ぎて事故を起こしてしたったとしたら・・・。

私も子供たちやチームの荷物を自家用車に載せて、試合会場へ行くことが多かった。5・6台の自家用車で隊列を組んで会場へ向かっても、信号待ちなどで、どうしてもバラバラになってしまう。全員が道を良く知っていたら問題ないが、道を知らない保護者は前の車に追いつこうと、焦って運転しがちだ。「ウチのチームは大丈夫だ」なんて事は言えないと思う。

また、柳ヶ浦高野球部の大型バスは古くて、運転席にしかシートベルトが付いてなかったようだ。もっと新しいバスで部員全員がシートベルトをしていたら、最悪の事態は避けられたと思う。それに専門の運転手を雇っていたら、安全運転にもっと気を付けただろう。その点は、学校側の過失も大きい。


まだ記憶に新しいが、2007年12月にはこんな事故も起きた。

サッカーチームのコーチが運転したマイクロバスのドアが開いて、小学5年の男児が車外に投げ出された。少年はドアステップでサッカーボールに座っていて、開閉レバーに触れるなどして開いたドアから路上に転落し、後続のトラックにひかれて死亡した。
 
判決:「事故は予見可能で、鍵をかけるなどの実行可能な措置を怠り、事故を引き起こした過失は軽くない」として、禁固1年6月、執行猶予3年。

私はこのコ-チに大変同情している。本来引き受けたのはサッカーのコーチであり、マイクロバスの運転手ではなかったはずだ。保護者がもっと遠征費を出してくれたら、運転手付きのバスを借りれただろうし、コーチもゆっくりコーチ業に専念できたはずだ。

また、もし保護者の代表が同行して子供たちに気を配り「危ないから席に着きなさい」と指導していたら、こんなことにはならなかっただろう。保護者がコーチに責任を押し付けているようにも感じる。


現在の自動車の技術では、事故を完全に防ぐことはできないが、被害を最小限に抑えることは可能だと思う。2件とも車外に放り出されたことが致命傷となっている。それを防ぐためには「全員がシートベルトをする」ことだ。上記の2件とも、シートベルトをしていれば、死亡事故にはならなかったはずだ。

だから子供たちは車に乗る時は必ず「全員がシートベルトを付けてほしい」し、チームスタッフも保護者もそのように指導してほしい。
それが、運転してくれる人を加害者(犯罪者)にしない為の最も簡単な対策だと思う。

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中1・小4のサッカー小僧をもつ親父です。